Python 3.7~3.8 で作られたAIでは、Visual Studio 2019 Build Tools のインストールが必要な場合があります。
本記事では、Visual Studio 2019 Build Tools のインストール方法について紹介します。
Visual Studio 2019 Build Tools とは
Visual Studio 2019 Build Tools は、コマンドラインからプログラムのビルド や デバッグを行うためのツールで、Visual Studio 2019 からUI画面を取り除いたものだと考え下さい。
Python 使って作られたAIの中には、GPUを使う際に Pytorchのビルドを要求するものがあります。
この時、Pythonが3.7や3.8など古いバージョンの場合、それに対応した古いPytorchとCUDA Took Kit が必要となるのですが、Visual Studio 2022 Build Tools ではビルドできずエラーになってしまいます。
Visual Studio 2019 Build Tools を使う場合は、Microsoft C++ 再配布可能パッケージも必要となりますので、「【最初の一歩】Microsoft Visual C++ 2015 再頒布可能パッケージのインストール手順(スクリーンショットで解説)」を参考にインストールしてください。
Visual Studio 2019 Build Toolsのインストール方法
Visual Studio 2019 Build Tools をインストールするには、事前に Visual Studio Installer と呼ばれるVisual Studioのパッケージ管理ツールをインストールしておき、そこからVisual Studio 2019 Build Tools を指定してインストールすることになります。
Visual Studio Installer のインストール方法は2通りあるため、それぞれについて説明します。

コマンドラインからインストールする
MicrosoftのサイトからVisual Studio 2019のインストールをダウンロードすることも可能ですが、コマンドプロンプトを開き、次のコマンドを実行することで簡単にインストールできます。
winget install -e --id Microsoft.VisualStudio.2019.BuildTools --override "--wait --add Microsoft.VisualStudio.Workload.VCTools --includeRecommended"
ダウンロードが完了すると自動的に実行され、次の画面が表示されます。

インストール完了が完了すると、次は開発パッケージ選択画面が表示されます。「C++によるデスクトップ開発」にチェックを入れて、「ダウンロードしながらインストールする」をクリックしてください。

以上でVisual Studio 2019 Build Toolsのインストールは完了です。
まとめ
今回は一部の生成系AIで使われるVisual Studio 2019 Build Tools についてのインストール方法を紹介しました。
インストール方法には2通りありますが、どちらの方法でも結果は同じなので、お好きな方をお選び下さい。
Visual Studio 2019 Build Tools は、コマンドプロンプトからプログラムのビルド や デバッグを行うためのツールであり、一部のAIにおいて、Python 3.7~3.8 の Pytorch でGPUを有効にする際のビルドに使われます。
ビルドされたプログラム(EXEファイル)を動作させるには Microsoft C++ 再配布可能パッケージが必要となるため、合わせてインストールをしてください。